生徒会選挙への立候補、おめでとうございます!「全校生徒の前で話すなんて、考えただけで緊張する…」「どんな内容を話せば、みんなに想いが伝わるんだろう?」そんな不安でいっぱいかもしれません。
でも、大丈夫です。この記事では、生徒会選挙の演説で、あなたらしさを最大限に発揮しながら、聞いているみんなの心に響くスピーチをするためのコツを、具体的な例文を交えて徹底的に解説します。演説は、あなたの学校を「もっとこうしたい!」という熱い気持ちを伝える絶好のチャンスです。この記事を参考に、自信を持って演説に臨み、素晴らしい学校づくりの第一歩を踏み出しましょう。
生徒会選挙演説の基本構成と例文【中学生向け】

どんなに熱い想いがあっても、話があちこちに飛んでしまっては、聞いている人には伝わりにくいものです。そこで大切になるのが、演説の「構成」です。基本の型を知ることで、あなたの想いが整理され、聞き手にもストレートに届くようになります。ここでは、演説の基本的な流れである「序論・本論・結論」に沿って、それぞれのパートで何を話すべきか、具体的な例文とともに見ていきましょう。
序論(冒頭)の例文:挨拶と立候補の動機
演説の冒頭は、いわば「つかみ」の部分です。ここでいかに聞いている生徒の興味を引きつけられるかが重要になります。まずは、ハキハキとした声で挨拶をし、自分がどの役職に立候補するのかを明確に伝えましょう。そして、なぜ自分が立候補しようと思ったのか、その「動機」を具体的に語ることがポイントです。 過去の経験や、学校生活で感じたことを正直に話すことで、あなたの人柄が伝わり、親近感を持ってもらえます。
【例文】
「みなさん、こんにちは!この度、生徒会会長に立候補しました、2年1組の〇〇です。私が立候補を決意したのは、昨年の学校祭がきっかけです。先輩方が中心となって創り上げたあの素晴らしい一日を体験し、私も『学校を動かす側』に立って、みんなが『この学校で良かった!』と心から思えるような瞬間を、もっとたくさん作りたいと強く感じました。 」
本論(中心)の例文:具体的な公約(マニフェスト)
本論は、演説の中で最も重要な部分です。ここでは、あなたが当選したら「何を」「どのように」実現したいのか、具体的な「公約(マニフェスト)」を述べます。公約とは、みんなとの「公の約束」のことです。 ただ「学校を良くします!」と言うだけでは、具体性に欠けてしまいます。「あいさつ運動をさらに活発にし、朝から笑顔が溢れる学校にします」や「目安箱を設置し、皆さんの小さな声も吸い上げて、学校運営に活かします」のように、誰が聞いてもイメージしやすい言葉で伝えましょう。
【例文】
「私が生徒会長になったら、実現したいことが2つあります。1つ目は、『目安箱のデジタル化』です。紙の目安箱だと意見を出しにくいという声を聞きます。そこで、学校のウェブサイトに専用フォームを設け、誰もがいつでも気軽に意見を送れるようにします。2つ目は、『学年を超えた交流イベントの企画』です。現在は部活動以外で先輩や後輩と関わる機会が少ないです。そこで、昼休みを利用したミニスポーツ大会や、文化祭での合同企画などを提案し、学校全体の絆を深めたいと考えています。 」
結論(締め)の例文:最後の挨拶とお願い
演説の締めくくりは、これまで話してきた内容を簡潔にまとめ、改めて自分の熱意を伝える大切なパートです。 ここで、もう一度自分の名前をしっかりと伝え、聞いている生徒たちに投票をお願いしましょう。大切なのは、自信を持って、堂々と「私に任せてください」という気持ちを伝えることです。 最後までしっかりと前を向き、感謝の気持ちを込めて挨拶をすれば、きっとあなたの想いは届くはずです。
【例文】
「私は、皆さんの声に耳を傾け、一つひとつの意見を大切にしながら、より良い学校づくりに全力を尽くすことをお約束します。皆さんと一緒に、この学校をさらに素晴らしい場所にしていきたいです。どうか、生徒会長候補、2年1組の〇〇に、あなたの大切な一票をよろしくお願いします。ご清聴ありがとうございました。」
【役職別】生徒会選挙演説の例文とポイント

生徒会には、会長、副会長、書記、会計など、様々な役職があります。 それぞれに求められる役割が異なるため、演説でもその役職に合ったアピールをすることが大切です。ここでは、各役職の特徴を踏まえ、どのような点を強調すれば良いのか、具体的な例文とともに解説していきます。自分の立候補する役職に合わせ、あなたらしい言葉を加えてアレンジしてみてください。
会長に立候補する場合の例文
生徒会長は、生徒会のリーダーとして、学校全体をまとめる強いリーダーシップが求められます。演説では、学校全体を見据えた広い視野と、みんなを引っ張っていくという強い意志を示すことが重要です。具体的な公約を掲げ、「この人なら学校を良い方向に変えてくれそう」と期待感を持たせるような、力強いメッセージを伝えましょう。
【例文】
「皆さん、こんにちは。生徒会長に立候補した〇〇です。私はこの学校が大好きです。そして、もっと一人ひとりが主役になれる学校にしたいと本気で思っています。そのために、生徒全員が参加できる目安箱の設置や、文化祭・体育祭の企画運営に生徒の意見をより反映させる仕組みを作ります。私は、皆さんの先頭に立ち、先生方とも積極的に対話を重ね、皆さんの『やりたい!』を実現するために全力で行動します。この学校の未来を、皆さんと一緒に創らせてください。私、〇〇をよろしくお願いします!」
副会長に立候補する場合の例文
副会長は、会長をサポートし、生徒会の活動を円滑に進めるための重要なポジションです。 演説では、会長を支える「サポート力」や、他の役員と協力して物事を進める「協調性」をアピールするのが効果的です。会長候補のビジョンに共感し、自分はどのように貢献できるのかを具体的に述べると、説得力が増します。縁の下の力持ちとしての頼もしさを伝えましょう。
【例文】
「この度、副会長に立候補しました〇〇です。私が目指すのは、最強のサポーターです。会長の〇〇さん(または会長候補者)が掲げる『笑顔あふれる学校』という素晴らしいビジョンを実現するため、私は全力で彼(彼女)を支え、皆さんとの架け橋になりたいと考えています。私は、人の意見を聞き、それをまとめることが得意です。会長や他の役員、そして生徒の皆さんの意見を丁寧に聞き取り、生徒会活動がスムーズに進むよう、誠心誠意努めます。会長を支え、学校を支える副会長として、私、〇〇に仕事をさせてください。よろしくお願いします。」
書記に立候補する場合の例文
書記は、生徒会活動の議事録を作成したり、お知らせのプリントを作成したりと、正確な記録と情報伝達を担う重要な役職です。演説では、「丁寧さ」や「真面目さ」「責任感」といった長所をアピールすると良いでしょう。生徒会の活動を正確に記録し、全校生徒に分かりやすく伝えることで、生徒会活動をより身近なものにしたい、という意欲を見せることがポイントです。
【例文】
「書記に立候補しました、〇〇です。私は、細かい作業をこつこつと続けることが得意です。書記の仕事は、一見地味に見えるかもしれません。しかし、生徒会での話し合いを正確に記録し、その内容を皆さんに分かりやすく伝えることは、開かれた生徒会活動にとって不可欠な役割だと考えています。私は、持ち前の丁寧さと責任感で、議事録や生徒会だよりの作成に真剣に取り組みます。そして、生徒会の活動を『見える化』することで、皆さんがもっと生徒会に関心を持てるきっかけを作りたいです。縁の下の力持ちとして、書記の仕事を私、〇〇に託してください。」
会計に立候補する場合の例文
会計は、生徒会費という、全校生徒から集めた大切なお金を管理する、非常に責任の重い役職です。演説では、「責任感の強さ」や「計画性」「数字に強い」といった点をアピールすることが不可欠です。お金を公正かつ透明に管理し、学校生活をより良くするために有効活用することを約束すれば、皆からの信頼を得られるでしょう。
【例文】
「会計に立候補いたしました、〇〇です。皆さんが納めた大切な生徒会費は、私たちの学校生活を豊かにするための貴重な財産です。私は、この大切なお金を1円たりとも無駄にすることなく、責任を持って管理することをお約束します。そして、定期的に会計報告を行い、お金の流れを誰もが分かるように『見える化』します。そうすることで、皆さんが安心して生徒会費を託せる環境を作ります。文化祭や部活動など、皆さんの活動がより充実したものになるよう、計画的かつ公平な予算配分を目指します。お金の番人として、この私、〇〇にぜひお任せください。」
中学生の心をつかむ!生徒会選挙演説の公約の考え方

演説の核となるのが「公約」です。 みんなが「それ、いいね!」「やってほしい!」と思ってくれるような公約を掲げることが、当選への大きな一歩となります。 しかし、「一体どんな公約を言えばいいんだろう…」と悩んでしまいますよね。ここでは、みんなの心をつかむ公約を考えるためのヒントを3つのステップで紹介します。
みんなが「いいね!」と思う公約の見つけ方
魅力的な公約は、決して突飛なアイデアである必要はありません。大切なのは、多くの生徒が日々の学校生活で感じている「もっとこうだったらいいのに」という小さな不満や願いに寄り添うことです。 まずは、クラスの友達や部活の仲間に「学校のことで何か困っていることや、改善してほしいことはない?」と聞いてみましょう。 「自動販売機の飲み物の種類を増やしてほしい」「昼休みに体育館を使える日を増やしてほしい」など、身近な問題からヒントが見つかるはずです。
実現可能な公約を立てる重要性
いくら魅力的な公約でも、実現できなければ意味がありません。 例えば、「夏休みを1週間長くします!」といった公約は、生徒会だけでは決定できないため、無責任な約束になってしまいます。 公約を考える際は、「それは本当に生徒会の力で実現できることか?」という視点を忘れないようにしましょう。 「校則を見直す提案を先生方にします」や「学校行事のアンケートを実施して、みんなの意見を集めます」のように、生徒会として取り組める範囲で、具体的な行動を示すことが信頼につながります。
具体的な数字や言葉を使って伝えるコツ
公約は、できるだけ具体的に伝えることで、聞いている人がイメージしやすくなり、説得力が増します。例えば、「あいさつ運動を頑張ります」と言うよりも、「毎朝、生徒会役員が校門に立ち、あいさつ運動を活性化させます」と言った方が、本気度が伝わります。 また、「イベントを増やします」と言うよりも、「年に2回、全校生徒が参加できる球技大会を企画します」のように具体的な数字を入れるのも効果的です。 あなたが本気で学校を良くしたいという気持ちを、具体的な言葉に乗せて伝えましょう。
印象が劇的に変わる!生徒会選挙演説の話し方と態度

素晴らしい内容の原稿ができたとしても、話し方や態度一つで、その印象は大きく変わってしまいます。 うつむいてボソボソと話していては、せっかくの熱意も伝わりません。ここでは、あなたの演説をより魅力的にし、聞いている人の心に届けるための、話し方と態度のポイントを解説します。少し意識するだけで、自信に満ち溢れた印象を与えることができますよ。
自信があるように見える姿勢と目線
まず大切なのは「姿勢」です。背筋をピンと伸ばし、少し胸を張って立ちましょう。足は肩幅くらいに開くと、堂々とした印象になります。そして、演説中はできるだけ顔を上げ、聴衆の顔を見渡すように心がけましょう。 ずっと下を向いて原稿を読んでいると、自信がなさそうに見えてしまいます。 会場全体をゆっくりと見渡しながら、一人ひとりに語りかけるような気持ちで話すのがポイントです。視線を合わせることで、あなたと聴衆との間に一体感が生まれます。
聞き取りやすい声の大きさと速さ
体育館のような広い場所では、普段通りの声で話すと、後ろの人まで届かない可能性があります。少しお腹に力を入れて、いつもより少し大きめの声で、ハキハキと話すことを意識しましょう。 また、緊張するとつい早口になりがちですが、焦らずにゆっくりと話すことが大切です。特に、一番伝えたい公約の部分では、少し間(ま)を取ってから話すと、言葉が際立ち、聞き手の印象に残りやすくなります。
ジェスチャー(身振り手振り)の効果的な使い方
演説中に全く動かないでいると、少し堅苦しい印象を与えてしまいます。適度にジェスチャー(身振り手振り)を加えることで、話の内容がより感情豊かに伝わります。 例えば、「全校生徒の皆さんと一緒に!」と語りかける場面では、会場全体を指し示すように両手を広げたり、「私はこれを約束します!」と力を込める場面では、軽くこぶしを握ったりすると、言葉に力がこもります。ただし、やりすぎは禁物です。あくまで自然に、あなたの言葉をサポートする形で取り入れてみましょう。
緊張しないためのおまじない
全校生徒の前で話すのですから、緊張するのは当たり前です。 完璧にやろうと思いつめず、「練習通りにやれば大丈夫」と自分に言い聞かせましょう。演説の前に、ゆっくりと深呼吸をするだけでも、心は落ち着きます。 また、原稿を何度も声に出して読み込み、内容をしっかり頭に入れておくことも、自信につながります。 手に「人」という字を書いて飲み込む、といった昔ながらのおまじないも、気持ちをリラックスさせる助けになるかもしれません。 何よりも、「この学校を良くしたい」というあなたの純粋な気持ちが一番の武器です。
まとめ:これで完璧!中学生のための生徒会選挙演説

この記事では、中学生の生徒会選挙演説に役立つ、構成の作り方から役職別の例文、そして心に響く話し方のコツまで、幅広く解説してきました。演説で最も大切なことは、上手に話すことよりも、あなた自身の言葉で、学校を良くしたいという誠実な想いを伝えることです。 ここで紹介したポイントや例文を参考にしながら、あなたらしい言葉を紡いでみてください。自信を持って、堂々と前を向いて語りかければ、その熱意は必ずみんなの心に届くはずです。あなたの挑戦を心から応援しています!



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